生活の批評誌

「生活の批評」を集める、大阪を拠点とする雑誌です。

生活の批評誌no.4「わたしたちがもちうる”まじめさ”について」発行のお知らせ

特集 わたしたちがもちうる”まじめさ”について

 

f:id:seikatsunohihyoushi:20200812185058j:plain


カバーデザイン:いいことみ @e_ocoto

みんな、自分の”まじめさ”とどのように付き合っているのだろうか。
気になって、しょうがなくなった。
それはいつからだったか、”相手に対して自分が「他者」であることを、どこまでも自覚したうえでとる不干渉な態度”というものがあって、
どうやら私はそれを、”まじめさ”と呼んで大事にしているらしい、ということに気づいた頃からだったか。
傷つけたくなくて、触れないこと。大事な部分を侵したくなくて、踏み込まないこと。
そんな”まじめさ”を手放したくはないけれど、それを握り締めたままどうすれば誰かと一緒にいれるのか、だんだんわからなくなった。

だから、問いかけた。
あなたは、自分の”まじめさ”とどのように付き合っていますか?
人とかかわるときの危うさを手放さずに、どのようにして、誰かとともにいますか?
わたしには見えない、この世界のあちこちで静かに試行錯誤されているであろう誰かの工夫と実践を知りたかった。ここにあるのは、その応答。であるような、そうでないような。
でも、その
どれもが、その人の大事な部分に触れているような気がする。
10人による文章・漫画・インタビューを収録しています。


B5判|縦書き|68ページ 
企画・編集|依田那美紀(*諸事情により改名)
発行日:2020年8月10日|発行部数:300部

手売り販売価格:900円(悪税抜き。*委託・通販の場合は価格変更予定)
*手作業の工程を挟むリソグラフでの印刷のため、一品一品若干の差がございます。
 乱丁、落丁がある場合はお取りかえいたします。


  
■目次(掲載順)

A子|ゆりか

炎・だいじょうぶですか・火|大前粟生

欲望とその対策、生きづらさと秘密の通路|稲岡奈由

暗い・明るい・おなじ場所 /わたしだけの湖 |塩川愛

解体の方法 ー「女のことば」と高橋源一郎 |依田那美紀

インタビュー
いまここにある言葉を、書き記す —語りをめぐる”まじめさ”の話— |瀬尾夏美 

ケーキを食べる練習 |梅澤奈央

音楽の鳴る場所 |nu

死よ人の望みの喜びよ |門戸大輔

Null — 何もない私と関係性 |餅巾着 

執筆者一覧

広告:非実用品店めだか

編集後記

 
■全国での取扱店舗様(10/11現在)

編集部による個人通販は今回行いませんので、遠方の方はぜひ通販を運用されている店舗さんをご利用ください。最新の在庫状況は恐れ入りますが各店舗様へお問い合わせください。

・乃帆書房(秋田市https://nohoshobo.stores.jp/ 
・水曜文庫(静岡市https://twitter.com/suiyoubunko1

・模索舎(東京都・新宿)*通販あり http://www.mosakusha.com/newitems/2020/09/no4_2.html
・本屋B&B(東京都・下北沢)http://bookandbeer.com/
・SUNNY BOY BOOKS(東京都・学芸大前)*通販ありhttps://sunnyboybooks.net/items/5f69ab428f2ebd1b1e994904
・Calo book shop&Cafe(大阪市*通販あり http://calobookshop.shop-pro.jp/?pid=154231144
・ショップheya(大阪市https://www.instagram.com/heyaosk/
・シカク(大阪市*通販あり https://shikaku-online.shop-pro.jp/?pid=154721985
・長谷川書店(大阪府
水無瀬駅)https://twitter.com/hasegawabooks
・まがり書房(大阪府・池田市https://www.magarishobo.com/ 
・待賢ブックセンター(京都市*通販あり https://kaifusha-books.stores.jp/items/5f6daa4693f6191d9ed894d0
・CAVA BOOKS(京都市・出町座内)http://cvbks.jp/
・ワールドエンズガーデン(神戸市)
https://twitter.com/worldendsgarden
・1003(神戸市)*通販あり https://1003books.stores.jp/items/5f71b59b8f2ebd0154d42f35

・KITSUNE BOOK&ART(神戸市)https://www.instagram.com/kitsunebookandart/
・汽水空港(鳥取県松崎)*通販あり https://www.kisuikuko.com/item/00200/?mode=pc 
・紙片(広島県・尾道https://shihen.theshop.jp/
・古本屋20dB(広島県尾道古本屋 弐拾dB(藤井) (@1924DADA) | Twitter 
・洋(沖縄県・島尻郡https://www.instagram.com/yo_haebaru/

 

■価格のこと
これまでの1〜3号の価格設定に比べて、少し高めの設定になっています。
「生活」と銘打っている限り、気軽に、週刊誌を買うように買って欲しいという思いもあり、
これまで値段はなるべく抑えるようにしてきました。
ただ、私自身が全く「気軽に」作っているわけではないということ、また、扱っていただいている書店さんの販売・発送の労力に少しでも見合う価格設定にしたいと考え、今回の見直しに至りました。
「中身を見ないと買うかどうか判断できないよ」という方もいらっしゃるかと思います。そういう方は、まだ直接お買い求めいただける店舗さんは全国津々浦々とは言い難いですが、少しでも近くのお店で見ていただくなどして、あるいはちょっとしたギャンブルのつもりで、今後実施予定の通販での購入にチャレンジしていただければ幸いです。

■今後の対面販売予定
8/12現在、2度の対面販売を予定しております。
どれも編集長依田がおります。ご都合がよければぜひお越しください。
・8月30日(日)12時〜19時 
 超超先行販売@非実用品店めだか京都市上京区突抜町434−2) →終了
・9月6日(日)11時〜17時
 文学フリマ大阪天満橋OMMビル)*8/12現在開催予定  →終了

 

 ■販売店舗様を探しております
『生活の批評誌』no.4をお取り扱いいただける店舗様を探しております。
すこしでもご興味がある方、詳しい内容をお知りになりたい方は、
seikatsunohihyoushi@gmail.comまでご連絡ください。
内容に関して、またお取引の諸条件条件などについてご連絡いたします。
*バックナンバーに関しては在庫無し
→書店様委託在庫分終了しました。お問い合わせやご協力ありがとうございました。
 

生活の批評ラジオ(仮)第6回 ゲスト:宇野湧さん

 

生活の批評誌編集部が非実用品店めだかにてお送りする「生活の批評ラジオ(仮)」第6回のお知らせです。

気づけばちょうど半年…ですか。続きましたねえ。
いろんな人とラジオ名目でお近づきになれて嬉しい限りです。前回の小澤さんの告知の際にブログを書いて楽しかったので、今回も書くことにします。

 

さて、第6回のゲストは、
【陶芸民主化ハンドブック「デモクラポタリー」】を提唱する、宇野湧さんです。

 

nyax6yousaylunch.wixsite.com


宇野さんは先日、
非実用品店めだかで開催した生活の批評誌no.4の即売会に来てくださり、批評誌を買ってくれました。その時は陶芸をやっている、っていうこととか、表紙デザインのいいことみさんと知り合いであることとか、他愛もないことをお話してさよならしたのですが(めちゃくちゃ楽しそうに非実用品を見る姿が印象的でした)、お帰りになったあとTwitterのプロフィールを拝見したら、陶芸民主化ハンドブック「デモクラポタリー」との文字が書いてあり、こりゃなんだ?!と。

 

nyax6yousaylunch.wixsite.com


陶芸民主化ハンドブック「デモクラポタリー」。どうやら宇野さんのプロジェクトのようで、サイトには、「施設や設備に頼らず独立した環境で陶芸ができる方法を探求します。そうすることで、実質的に陶芸に携わる人だけでなく誰もが陶芸をできるようになると考えております。」との説明書きが。ソフトに言えば、「陶芸は誰にでもできるよ!」ということであることは確からしいのだけど、それだけでは受け取らせない、どちらかといえば、「陶芸ができる自由を!」と強く呼びかけるような声明文のようにも読めてしまうのです。

 

人がなにかを行うとき、だれかの協力によって物事は進行します。ですが、環境や制約によって叶わないこともあります。どの分野でも往々にしてあるとは思いますが、たびたび、極端な理想が制約によってハネられます。

 陶芸分野での見聞を挙げますと、窯の設置や土の注文の際、たいてい知識や経験を蓄えた業者に相談します。ただ、相談者は業者がある程度しつらえたものを選ぶことが多いです。このような関係性は陶芸教室にもみられます。焼成や材料費、受講時間等の制約によって制作が制限されるように、運営側の出す条件と体験者側の希望に折り合いがつけられることがあります。似たような例は、職業訓練校や芸術大学といった機関にもあります。(※3ただ、このようなことを意識されてか、近藤南さんは、そういった制約を出来るだけ抑えた「フリースタイル陶芸」を活動されています。特に、体験者がなにをつくるかという点を大事にしているように見受けられます。)

 こうした陶芸界隈の関係性について、心の底で違和感を覚えていました。私は芸術大学に在籍しているのですが、幾らかの制約に加え、新型コロナ感染症による影響でますます制約が増えました(もちろん大学の数々の対応には感謝しています)。どんな分野でも何かと制約はついてまわるので仕方のないことですが、なるべくフリーな環境をつくりたいと常々考えていました。

 こういった経緯をへて、陶芸界隈における環境や、些か上下のある関係性から解放されたいという気持ちと昨今の状況が重なり、私はデモクラポタリーを考案することとなりました。そして、これは対等な関係性によって成り立つものと考え、また、誰かと協力して叶えたいと思うようになりました。デモクラポタリーという活動は、新型コロナ感染症による状況への応答であり、陶芸界隈の環境や関係性から自身を解放しようとする行為なのです。また、だれかと私が対等な関係のうえで協力し、一から物事を行う相互的な取り組みです。

 ーー宇野湧「デモクラポタリー(陶芸の民主化)の発表にあたり、経緯や活動の目的についてお話しします。」より。下線引用者。

https://nyax6yousaylunch.wixsite.com/unou/statementaboutdemocratizepottery

 

 

ここまで読んで、「民主化」という一見不釣り合いな仰々しい形容詞に納得します。「誰にでも陶芸はできるよ!」といった”誰にでも開かれた陶芸”の手放しの提唱ではなくて、ここには、”ではなにが不可能にさせているのか?”という問題意識が込められているように思います。一見「対等な関係性」、かのように見える、何かを生み出す行為の中にある、束縛やヒエラルキー。個人の努力のように見えて、環境が左右しているもの。「陶芸ができる自由」は、なんらかの不断の努力を必要としてしまうのかもしれません。危うい時代、自由に物を書き、届けることがそうなってしまうように。そうして、それを、私たちの手に取り戻そうという運動なのであれば、これは是非お話を聞いてみたい!ということで開催します。

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生活の批評ラジオ(仮)第6回

ゲスト:宇野湧さん

日時:10月31日(土)18時〜19時(ツイキャスにて放送)

場所:非実用品めだか (京都府京都市上京区突抜町434−2)

★公開生放送予定!ぜひ来てね

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生活の批評誌no.4が買えるお店

 

細切れにツイッターで告知している、「生活の批評誌no.4が買えるお店」。
数も少しずつ増えてきたので、一覧にまとめます。
今号は増刷が難しいため、売り切れ次第終了です。また、編集部による個人通販は今回行いませんので、遠方の方はぜひ通販を運用されている店舗さんをご利用ください。
以後増える場合は随時更新します。


*最新の在庫状況は恐れ入りますが各店舗様へお問い合わせください。

 
生活の批評誌no.4が買えるお店 10/11現在

静岡県
水曜文庫(静岡市https://twitter.com/suiyoubunko1


秋田県
乃帆書房(秋田市https://nohoshobo.stores.jp/

 

【長野県】

books電線の鳥(松本市

https://toberunca.jimdofree.com/

 

【東京都】
模索舎(新宿)*通販ありhttp://www.mosakusha.com/newitems/2020/09/no4_2.html
本屋B&B(下北沢)http://bookandbeer.com/
SUNNY BOY BOOKS(学芸大前)*通販ありhttps://sunnyboybooks.net/items/5f69ab428f2ebd1b1e994904

大阪府
Calo book shop&Cafe(大阪市)*通販ありhttp://calobookshop.shop-pro.jp/?pid=154231144
ショップheya(大阪市https://www.instagram.com/heyaosk/
シカク(大阪市)*10月下旬より店頭に並びますhttp://uguilab.com/shikaku/

長谷川書店(水無瀬駅)https://twitter.com/hasegawabooks
まがり書房(池田市https://www.magarishobo.com/

 

京都府
待賢ブックセンター(京都市)*通販ありhttps://kaifusha-books.stores.jp/items/5f6daa4693f6191d9ed894d0
CAVA BOOKS(京都市・出町座内)

http://cvbks.jp/


兵庫県
ワールドエンズガーデン(神戸市)
https://twitter.com/worldendsgarden
1003(神戸市)*通販ありhttps://1003books.stores.jp/items/5f71b59b8f2ebd0154d42f35
KITSUNE BOOK&ART(神戸市)https://www.instagram.com/kitsunebookandart/


鳥取県
汽水空港(松崎)*通販ありhttps://www.kisuikuko.com/item/00200/?mode=pc

 

広島県
紙片(尾道https://shihen.theshop.jp/
古本屋20dB(尾道古本屋 弐拾dB(藤井) (@1924DADA) | Twitter

 

沖縄県
洋(島尻郡https://www.instagram.com/yo_haebaru/




お取り扱いいただいている書店のみなさま、ありがとうございます。

生活の批評ラジオ(仮)第5回のお知らせ

月に一度のお楽しみ、生活の批評ラジオ(仮)のお知らせです。
京都市上京区にあります非実用品店めだかさんの片隅をお借りして、私が話したい誰かをお呼びし60分、ツイキャスを利用した公開生放送でお送りしております。

これまでのアーカイブはこちら:https://twitcasting.tv/seikatsuhihyou/show/

 

8月は喪に服すためにおやすみしましたが、9月はやります。
記念すべき第五回。ゲストは、「海響舎」主宰、編集者の小澤みゆきさんです。

 

_________________________________________________________


なぜ”ひとり”なのか、なぜ”雑誌”なのか? 
〜『海響』の小澤みゆきさんとしゃべってみる〜

日時:2020年9月13日(日)18時〜19時

ゲスト:小澤みゆきさん(「海響舎」主宰/編集者)

場所:非実用品店めだか(小澤さんはリモート出演)

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『かわいいウルフ』、という同人誌が出るということを初めて知ったのは、小澤さんが本誌を制作中であることを書いたブログを、知り合いの誰かがシェアしていて、それを見た時でした。確か阪急宝塚線石橋駅のホームだったと思います。

ヴァージニア・ウルフについての本が出るようだ、しかもウルフのことを熱烈に愛しているであろう人による個人的な編集で。刊行に向けた熱量はそのブログからも伝わってきて、その数ヶ月後、発売されてから、SNSでメディアで、『かわいいウルフ』はやはりばばっと話題になっていて、増刷のタイミングで急いで本町のtoibooksで購入。開いてみると、愛も、知識も、「同人誌」というものを器にしてこんなにも溢れるものなのかと、仰天しました。本の中にある、いいなあと思える文章や言葉を見つけつつ、同時に冊子全体になにかへの憤りのようなのようなものも走っているように感じ、いやそれは、何かを形にする執念の裏側は前向きな怒りがある、と思いがちな私の深読みかもしれませんが、とにかく引きつけられました。
その後、小澤さんの動向を追いかけていたわけですが。
そこから数ヶ月たち、今年の6月に小澤さんが刊行された『海響一号大恋愛』を購入・拝読した時、「”ひとり”で誰かを巻き込みながら”雑誌”を作っている」という点において、私が作る『生活の批評誌』と、どこか共通点があるような、と同時に興味深い差異があるような気がしました。

この場合の”ひとり”とは、あくまで複数人による編集を前提とした編集部を置かないという意味で(「ひとり」では雑誌はできませんので)、私も小澤さんも、編集の様々な判断を自分ひとりに集中させつつ、それでも誰かとつながりながら雑誌を作っているように思います。規模だったり体裁だったり、もちろん『生活の批評誌』との物理的な違いはあるのですが、お互いどういう必然性で”ひとり”で作っているのか、どういう判断や手法で誰かを巻き込み、コミュニケーションしているのか、また、それが単著でなく、雑多で、多声的な”雑誌”でなければならないのはなぜか。自分の中にわだかまっていたものを含めて、お話してみたいと思いました。小澤さんにはお会いしたことはないけれど、ツイキャスに誘ってみよう!ということで、お願いしたところお引き受けいただき、一時間お付き合いいただきます。

 

当日は、13時〜17時30分ごろまで、めだかにて『生活の批評誌』即売会もやっていますので、ぜひいらしてください。

 

(『大恋愛』の中だと、甘木零「古風な恋の物語」と雪田倫代「海辺の歌と恋」が今は心に残っています。あと、匿名の恋愛のエッセイを読むこのくすぐったい楽しさはなんでしょうね…)

生活の批評誌no.4「わたしたちがもちうる”まじめさ”について」発行のお知らせ

特集 わたしたちがもちうる”まじめさ”について

 

f:id:seikatsunohihyoushi:20200812185058j:plain


カバーデザイン:いいことみ @e_ocoto

みんな、自分の”まじめさ”とどのように付き合っているのだろうか。
気になって、しょうがなくなった。
それはいつからだったか、”相手に対して自分が「他者」であることを、どこまでも自覚したうえでとる不干渉な態度”というものがあって、
どうやら私はそれを、”まじめさ”と呼んで大事にしているらしい、ということに気づいた頃からだったか。
傷つけたくなくて、触れないこと。大事な部分を侵したくなくて、踏み込まないこと。
そんな”まじめさ”を手放したくはないけれど、それを握り締めたままどうすれば誰かと一緒にいれるのか、だんだんわからなくなった。

だから、問いかけた。
あなたは、自分の”まじめさ”とどのように付き合っていますか?
人とかかわるときの危うさを手放さずに、どのようにして、誰かとともにいますか?
わたしには見えない、この世界のあちこちで静かに試行錯誤されているであろう誰かの工夫と実践を知りたかった。ここにあるのは、その応答。であるような、そうでないような。
でも、その
どれもが、その人の大事な部分に触れているような気がする。
10人による文章・漫画・インタビューを収録しています。


B5判|縦書き|68ページ 
企画・編集|依田那美紀(*諸事情により改名)
発行日:2020年8月10日|発行部数:300部

手売り販売価格:900円(悪税抜き。*委託・通販の場合は価格変更予定)
*手作業の工程を挟むリソグラフでの印刷のため、一品一品若干の差がございます。
 乱丁、落丁がある場合はお取りかえいたします。


  
■目次(掲載順)

A子|ゆりか

炎・だいじょうぶですか・火|大前粟生

欲望とその対策、生きづらさと秘密の通路|稲岡奈由

暗い・明るい・おなじ場所 /わたしだけの湖 |塩川愛

解体の方法 ー「女のことば」と高橋源一郎 |依田那美紀

インタビュー
いまここにある言葉を、書き記す —語りをめぐる”まじめさ”の話— |瀬尾夏美 

ケーキを食べる練習 |梅澤奈央

音楽の鳴る場所 |nu

死よ人の望みの喜びよ |門戸大輔

Null — 何もない私と関係性 |餅巾着 

執筆者一覧

広告:非実用品店めだか

編集後記

 
■全国での取扱店舗様(10/11現在)

編集部による個人通販は今回行いませんので、遠方の方はぜひ通販を運用されている店舗さんをご利用ください。最新の在庫状況は恐れ入りますが各店舗様へお問い合わせください。

・乃帆書房(秋田市https://nohoshobo.stores.jp/ 
・水曜文庫(静岡市https://twitter.com/suiyoubunko1

・模索舎(東京都・新宿)*通販あり http://www.mosakusha.com/newitems/2020/09/no4_2.html
・本屋B&B(東京都・下北沢)http://bookandbeer.com/
・SUNNY BOY BOOKS(東京都・学芸大前)*通販ありhttps://sunnyboybooks.net/items/5f69ab428f2ebd1b1e994904
・Calo book shop&Cafe(大阪市*通販あり http://calobookshop.shop-pro.jp/?pid=154231144
・ショップheya(大阪市https://www.instagram.com/heyaosk/
・シカク(大阪市*通販あり https://shikaku-online.shop-pro.jp/?pid=154721985
・長谷川書店(大阪府
水無瀬駅)https://twitter.com/hasegawabooks
・まがり書房(大阪府・池田市https://www.magarishobo.com/ 
・待賢ブックセンター(京都市*通販あり https://kaifusha-books.stores.jp/items/5f6daa4693f6191d9ed894d0
・CAVA BOOKS(京都市・出町座内)http://cvbks.jp/
・ワールドエンズガーデン(神戸市)
https://twitter.com/worldendsgarden
・1003(神戸市)*通販あり https://1003books.stores.jp/items/5f71b59b8f2ebd0154d42f35

・KITSUNE BOOK&ART(神戸市)https://www.instagram.com/kitsunebookandart/
・汽水空港(鳥取県松崎)*通販あり https://www.kisuikuko.com/item/00200/?mode=pc 
・紙片(広島県・尾道https://shihen.theshop.jp/
・古本屋20dB(広島県尾道古本屋 弐拾dB(藤井) (@1924DADA) | Twitter 
・洋(沖縄県・島尻郡https://www.instagram.com/yo_haebaru/

 

■価格のこと
これまでの1〜3号の価格設定に比べて、少し高めの設定になっています。
「生活」と銘打っている限り、気軽に、週刊誌を買うように買って欲しいという思いもあり、
これまで値段はなるべく抑えるようにしてきました。
ただ、私自身が全く「気軽に」作っているわけではないということ、また、扱っていただいている書店さんの販売・発送の労力に少しでも見合う価格設定にしたいと考え、今回の見直しに至りました。
「中身を見ないと買うかどうか判断できないよ」という方もいらっしゃるかと思います。そういう方は、まだ直接お買い求めいただける店舗さんは全国津々浦々とは言い難いですが、少しでも近くのお店で見ていただくなどして、あるいはちょっとしたギャンブルのつもりで、今後実施予定の通販での購入にチャレンジしていただければ幸いです。

■今後の対面販売予定
8/12現在、2度の対面販売を予定しております。
どれも編集長依田がおります。ご都合がよければぜひお越しください。
・8月30日(日)12時〜19時 
 超超先行販売@非実用品店めだか京都市上京区突抜町434−2) →終了
・9月6日(日)11時〜17時
 文学フリマ大阪天満橋OMMビル)*8/12現在開催予定  →終了

 

 ■販売店舗様を探しております
『生活の批評誌』no.4をお取り扱いいただける店舗様を探しております。
すこしでもご興味がある方、詳しい内容をお知りになりたい方は、
seikatsunohihyoushi@gmail.comまでご連絡ください。
内容に関して、またお取引の諸条件条件などについてご連絡いたします。
*バックナンバーに関しては在庫無し
→書店様委託在庫分終了しました。お問い合わせやご協力ありがとうございました。
 

生活の批評通信——安定させないための方策

 

憤りと怒りと警戒心が、生活の大部分を占めつつあります。神経を張り詰めて国へ情勢へ感染者数へにらみをきかせていたかと思えば途端になにもかもどうでもよくなる起伏の激しさ、何も考えたくなくなる小さな発作、ここ数十年、この小さな発作が積み重なって今の事態が引き起こされたのであるならば、さしあたって少なくとも私は、この発作と起伏を注視するしかないと腹を決めています。
今年の1月に発行した「生活の批評通信」の巻頭言、これが当編集部の基本的なスタンスです。転載します。

 

〇安定させないための方策

自衛隊中東派遣」と書かれたニュースをタップするとそこには、涙を流す妻と子供を抱える隊員が映っていた。これは確かに起こっていることなのに、本当に起こったことなのか、と疑いたくなっている自分を発見する。戦争が起こりませんように、とベッドで毎晩祈っていた幼いころの私がこの報道を見たら泣いて狂うだろう。今、どうやら自分は正気であり、昼ご飯のことを気にしながら机に座って文章を書いている。
 
二〇二〇年。個人の小さな営みである「生活」と大きな政治状況や社会の変動、その両者の乖離とズレ、欺瞞について、一層問い問われ続ける一年になる予感がする。そのズレをどうにか解釈可能なものに落とし込めようとするとき、手に取りやすいいくつかの立場がある。激動の最中だからこそ——自身の些細な生活を”丁寧に”遂行すべきだという立場、遠い国の残酷な出来事を前に自分の生活の他愛もなさを反省する立場。生活の批評誌はそのどちらにも潜んでいる「安全性」を警戒したい。目指すのは「生活」と「社会」の関係を決して安定させないことだ。言葉を投げ出し応答を待つ。投げ出されたものに応答する。その応酬を顕在させ、不安定な関係を際限なく続けていくこと。その役目を担いたいと思う。
 
ここには、ネットで呼びかけ公募した「生活の批評」が収録されている。「雑誌」よりもインスタントで速度の速い「通信」として、生活の際限なき不安定さを受け止める一助になれば嬉しい。    

 

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*公募の呼びかけに原稿をお寄せいただいたみなさま、ありがとうございました。
 引き続き一部180円(送料込み)でBoothにて販売中です。

 https://seikatsuhihyou.booth.pm/

【原稿募集】あなたの「生活の批評」を送ってください

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批評同人誌『生活の批評誌』発行のいくつかの目的のうちの一つに、
「生活の批評」を集めること、というものがあります。


「生活の批評」という概念を作って以来、世界が「生活の批評」に見えることがあります。自分で名付けた大事なもののありかを、日々の生活の中でここにも!あそこにも!と見つけてほくそ笑んでいるわけなのでほんっとお得な人間なのですが、なんということか、時折友人からも「この前生活の批評っぽいことがあった」という報告を受けることがあります。これはうれしい。そして、それを共有してもらったとき、「ああ、それは生活の批評かもね」とやっぱり思うわけです。

 

生活の批評ってなんなのか。まだ確定的な答えは出せない、というより絶対に出したくないとすら思っているのですが、少なくとも、日々の生活の中で見出される面白さだったり、自分の見えている世界がふとした時に異質なものに見える感覚だったり、強烈な喜びが輪郭をめっきりと現した瞬間だったり、舞台をさっと飛び降りる感じだったり、爆笑が催される瞬間だったり、ささいな揺れを発見してしまった瞬間だったり、ともかく、日常をよくよく見ること、吟味すること、そして自分自身と対象に問い続けながら言葉をたぐりよせることだと思っています。

 

それをもっともっと集めたいと思いました。


そこで今回、来年1月19日(日)に開催の京都文学フリマにて発行予定の「生活の批評通信(仮)」掲載する「生活の批評」を募集することにします。

以下が要項となります。紙面に限りがあるので必ず載る、というわけではないのですが、ぜひあなたがみつけた「生活の批評」をお送りいただけると嬉しいです。

「盛り上がれ!」「切り替えろ!」プレッシャーに惑わされがちなクリスマスと年末年始。この際、ぐっと自分に引きこもって、「原稿執筆」の時間を取ってみるのはいかがでしょうか(もちろんイブは私も書きますよ~!がんばろ!)。

 

「生活の批評通信(仮)」原稿募集

・内容:「生活の批評」にまつわる文章

・文字数:500~800字

・審査あり *そのまま掲載or修正して掲載or今回はごめんなさい のどれかをご連絡

・謝礼:完成冊子2部

・判型:A4二つ折り(予定)*100円~200円にて販売

・締め切り:1月5日(日)23:59まで

・送付先: seikatsunohihyoushiアットgmail.comまで

 

質問がある方は、seikatsunohihyoushiアットgmail.comまでお寄せください。お答えしたものは、可能な範囲で、こちらに追記していきます。

 

 

no.4制作開始します

 

クローゼットの中にあまりにも冬服がないことに気づいたとき、去年のちょうど今頃ひとりで無職だったことを思いだした。その当時私は、金がないから新しい服が買えないというのに、鬱が治るような気がしてひたすら物を捨てていた。買わずに捨てる。とにかく捨てる。いらないものがなくなって、すっきりクリーンに洗練されたら、このどん詰まりもちょっとは晴れるのではないか。なんて期待に満ちた日々の断捨離を息抜きに、生活の批評誌のno.3「ひとりで無職」号のために、各方面に暑苦しくしつこい原稿依頼のメールを送っていた。

 

だいぶ前、生活の批評誌の最新号を作ったよと報告した大学時代の友達に「なんでかっしー(彼女は私をこう呼ぶ)はそんなにいつまでも雑誌が作れるの」と言われた。それを受けて私は「雑誌を作っていないと生きた心地がしないんだよねえ」と答えた。あっはっはと2人で力なく笑ってその話題はなんとなく流れたのだが、自分の発言ながら、あれ、どういう意味だったんだろう。

 

確かに私は、雑誌作りしか、空いた時間の過ごし方を知らない。いや、それは言いすぎか。少なくとも、時間の空白に「雑誌作り」をねじこむことになんの躊躇もない。”雑誌を作る”という行為に込めた確固たる思想のようなものは正直あまりなくて(「生活の批評誌」というコンセプトにはあるよ)、気づけば作っている……と言っても大げさではない気がする。「早く買い替えなよその服」と言われる回数がおそらく関西圏でトップクラスであろうほど身の回りの物事にかける金銭をケチる傾向にある自分が、印刷費ともなればまあまあの大金を投げ出せてしまう。これは冷静に考えれば奇妙ですらある。

 

そういえば、実際のところ、幼いころから雑誌作りは私のお気に入りの一人遊びだった。小学校一年生のとき、我が家の名編集長気取りだった私は、白い画用紙を3枚並べ、特集、コーナー、漫画、インタビューなど、ひたすらに企画内容を書き込み、最後にホッチキスで2点止めして、「出版」していた。家族に原稿依頼したり、自分も書いたり。まるで世界中に読者が待っているかのような気負い方で、毎号真剣にコンセプトを決めていた。そういうたぐいのものを、複数タイトル、かなりの数作っていた(実家に全部ファイリングしてある)。そのあとは大学でフリーペーパー制作団体にのめりこんだり、自主同人誌出したり、と、なんだかんだ、0歳~5歳までと、中学~高校の6年間を除いたすべての時期に、何らかの形で雑誌めいたものを作ってきた。それはそれは、なんの疑いもなく。まるで私が生きていくうえで必要な、極めて自然な営みです、といった具合に。だんだんと分かってきたのだが、ついつい雑誌を作ってしまう人、というような人がこの世の中には確実に一定数いて、私もおそらくそうなのだろう。しかしこの事実と、「雑誌を作っていないと生きた心地がしないんだよねえ」という答えとの間には、まだなにか飛躍がある。

 

ある友人に、「あなたとどこか遠くに旅行に行きたい」言われたとき、この人はなんとすごいことをいうのだろう、と驚嘆した。単に誘いやすい適当な相手だっただけなのかもしれないが、その一言に、少なくとも彼女が私を信頼しているということ、安心感を持っているということ、そして、「あんたと旅行したらお互い面白そうだと思うんだよね、違う?」みたいな、積極的な私への評価がさしはさまれている気がした。もともと彼女は「この人ともっと仲良くしたい」と思えば、それを躊躇なく相手に伝え、行動することができる人だった。それに比べて、私は非常に彼女に対してどこか受動的で、誘われるままに応じるものの、自分からなにか提案をし、誘うことはなかった。2人で過ごした強烈な時間の数々は全て彼女の手で導かれたものだった。私はなんとなくずっと、そのことを後ろめたいと感じていた。

思い返せば、そんな関係ばかりだ。私が相手に踏み込むか躊躇していたり、相手のことを考える間もなく自分に精一杯になっているときに、私は相手に、ぐっと踏み込んでもらっていた。私が今でも救われることの多い関係性の多くは、相手に手取り足取り形作ってもらったものなような気がする。

 

思い出すのが、ちょうどこの前に読んだ『図書新聞』(2019年12月21日号)短期連載「詩と批評 ポエジーへの応答」イベントレポート③での、詩人の杉本真維子の発言。

 

信じられないようなことだが、私は最近まで、他者と接触することはどちらかと言えば「悪」なのだと思っていた。だから、私に連絡をくれる人は、世の中のそんな奇妙な掟のようなものに抗い、自力で立とうとしているひとなのだ、と思っていた。それくらい優れたパトスを持った、覚醒したひとなのだと。そこまでして言葉を届けてくれるひとに、自分は何を返せばいいのか、といつも悩んでいた。

 

彼女が使う「悪」という言葉を私はどこまで理解できているかわからないけれど、接触することに含まれる、「なにかやってはいけないことをしている」という感覚は、私の中にも、ずっと、うっすらと、ある。(これは「他者と触れ合うことは傷が伴う」という言葉のレベルとは多分違う、もう少し根底にあるものだと思う)。そして、それができてしまう人に対する畏れに似た尊敬を同じように、感じている。おそらく私は、雑誌を作らずにどうやって人と関わればいいのかあまりよくわかっていない。”あなたのことをこういう風に私はとらえているけどどうだろう?”というようなかかわり方を、あの彼女のように日常の会話の中でさりげなく、できるような人では、少なくとも今はない。その瞬間はなにも思わなくても、あとから、なぜああいう言葉でごまかしたのか、なぜ私はあの時踏み込まなかったのかと、罪悪感と後悔に苛まれる。多分小さいころからずっと、そこはかとないコミュニケーション不全の感覚がずっと心のどこかにあって、その感覚は、普段の日常では抑え込むことができるのだけど、時々ぐっと、とても率直に「このままで死ぬのは避けたい」と思う。雑誌を作ることで、「私はあなたに興味を持っている」ということを、目の前を過ぎ去りゆく私が出会う人に対して言いたくて、すれ違った人がいる方向にダイナミックに逆走して、もう一度その人の肩をつかんで出会いなおしたくて、作っている。

 

「雑誌を作っていないと生きた心地がしない」というのは、おそらく人と接触することを「やってはいけないこと」と感じている私がせめて自分以外の誰かと主体的にかかわり続けるための手段なのだろう。そんなんするくらいなら目の前の数々の不義理をなんとかしろよと自分の中から声が聞こえてきてごもっともですと悲しくなってくるが、せめてそのことに自覚的になって、やらずにはおれないことをやっていきたい。

 

生活の批評誌no.4を、来年5月の東京文学フリマに出せるように。仕事を辞めないぎりぎりのラインで、制作を開始します。

 

2019年12月 編集長